〜そもそも「ガス」って何?〜
こんにちは。
自律神経とお腹のお悩み専門鍼灸師、フルミチ鍼灸院院長の杉山です。
「お腹がパンパンに張ってつらい」「便は出ているのに苦しい」
そんなご相談の中でよくあるのが「腸内ガス」のお悩みです。
でも、「ガスって一体何なの?」「なぜそんなに溜まるの?」と疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか?
今回は、“ガスによるお腹の張り”について、できるだけわかりやすくお話ししていきます。
ガスとは「腸内にたまった空気」
腸の中には、食べ物を消化・吸収する過程で自然に**ガス(空気)**が発生します。
このガスの正体は、
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食べ物の発酵や分解によって発生するもの
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飲み込んだ空気(早食いやストレスによる呑気症など)
などが主な原因です。
本来であれば、ガスは腸の動き(ぜん動運動)によってスムーズに体外へ排出されます。
ですが、腸の働きが弱っていたり、ストレスなどで自律神経が乱れていると、**「ガスがうまく流れず、お腹にとどまってしまう」**状態になります。
ガスがたまると、どうなる?
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お腹の張り(膨満感)
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みぞおちや下腹部の圧迫感
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食欲不振
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便秘や下痢の悪化
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ガスが出そうで外出が不安になる(IBSの方に多い)
など、心身にわたるさまざまな不調を引き起こすことがあります。
なぜ鍼灸がガスに関係あるの?
フルミチ鍼灸院では、こうした「ガスによるお腹の張り」に対してもアプローチしています。
注目したいのは、腸の動きは自律神経によってコントロールされているという点です。
特に、
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緊張モード(交感神経)が優位になりすぎると、腸の動きは鈍くなります。
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リラックスモード(副交感神経)が働くことで、腸は本来の動きを取り戻します。
鍼灸は、背中やお腹にある自律神経に関係するツボに働きかけることで、腸のぜん動運動を助け、ガスの排出を促す効果が期待できます。
整動鍼の視点から見ると?
整動鍼では、腹部の張りや膨満感を「動きの乱れ」と捉えます。
実際には、背中・腰・足などのツボを活用して、お腹の状態を間接的に調整します。
これにより、
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お腹の緊張がゆるむ
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深く呼吸できるようになる
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腸が自然に動き出す感覚が得られる
といった反応がみられることも少なくありません。
お悩みが「ガス」だけで終わらない場合も…
もしもガスの症状が続いていたり、便秘や下痢・胃もたれ・食欲不振など他の不調を伴うようであれば、**「機能性ディスペプシア」や「過敏性腸症候群(IBS)」**といった、いわゆる「機能性消化管障害」の可能性も考えられます。
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