こんにちは。
自律神経とお腹のお悩み専門鍼灸師、フルミチ鍼灸院 院長の杉山です。
「朝起きたとき、なんだか気持ち悪い」「吐き気があるけど、食べたわけでもないし、風邪でもない」
そんな経験はありませんか?
今回は、朝の吐き気と自律神経の関係について、私なりのの視点からお話していきます。
朝だけ吐き気が起こるのはなぜ?
朝に吐き気を感じるというお悩み、実は少なくありません。
夜は普通に過ごせているのに、朝だけ不調が強く出る。そんな方の多くが、病院の検査では「異常なし」と言われています。
では、なぜ朝に限って吐き気が現れるのでしょうか?
その背景には、自律神経の働きが深く関係していることが多いのです。
自律神経と胃の働きのつながり
自律神経は、内臓や血管、呼吸、体温などをコントロールしている神経です。
この中でも、交感神経と副交感神経がバランスをとりながら、私たちの身体を調整しています。
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交感神経:活動モード、緊張・ストレス・戦う状態
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副交感神経:休息モード、リラックス・回復・消化吸収
このバランスが崩れ、交感神経が優位な状態が続いていると、胃腸の働きが鈍くなり、吐き気や胃のムカつきが出やすくなるのです。
特に朝は、寝ている状態(副交感神経が優位)から、活動モード(交感神経が優位)に切り替わるタイミング。
この切り替えがスムーズにいかないと、吐き気や動悸、息苦しさなどの不調が現れることがあります。
私の視点:朝の吐き気=「緊張型の内臓反応」
こうした朝の吐き気を“内臓の緊張”による症状として捉えることがあります。
特に、胃や横隔膜まわりの緊張、背中のこわばり、呼吸の浅さが関連しているケースが多く見られます。
たとえば…
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呼吸が浅く、胸やみぞおちが詰まるような感じ
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背中(肩甲骨の内側あたり)がいつも張っている
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寝つきが悪い、眠りが浅い
こういったサインは、自律神経がうまく切り替わっていない証拠とも言えます。
ちなみに私のやってる整動鍼では、動きの変化を手がかりにツボを選ぶため、「どこに原因があるのか」がより具体的に見えてきます。
施術では、背中・胸・お腹・足などにあるツボを活用して、自律神経と内臓の連携を整えるアプローチをしていきます。
「起きた瞬間からつらい」を変えていく
朝の吐き気は、単に「胃が弱っている」だけではなく、身体全体の状態を映し出すサインです。
睡眠の質、姿勢、呼吸の深さ、日中の緊張の度合い…。
もしくは低血糖症状などそれらの積み重ねが、自律神経の乱れとして表れているのかもしれません。
当院では、薬では対処しきれない、慢性的な不調に対するアプローチを大切にしています。
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